エンジン周り
 LLC(冷却水)の交換
冷却水として使用されているLLC(ロング・ライフ・クーラント)は、年間を通して利用できる不凍液の事で、凍結防止効果と共に防錆効果も併せ持っています。しかし、主成分のエチレングリコールの酸化が徐々に進行し、腐食性物質が生成されたり、水アカの発生などの要因も加わり劣化してきます。
 このため、冷却水は2年ごとに交換する必要があります。しかし、交換サイクルが長いため交換を怠り、冷却経路がダメージを受けてからでは手遅れになってしまうにで、車検毎または2年に1度は忘れずに交換してください。また、2年以内であっても劣化の兆候が見られたときは交換が必要です。
使用したLLC
 
使用したLLCはWAKO'S ロングライフクーラント 2Lです。エチレングリコール95%濃度(JIS規格品)なので、30%濃度で-15℃の凍結温度が得られるという物です。
定価:2,016円 購入価格:1,350円
<交換時期>
冷却水(LLC)交換時期の基準は2年に1度の車検ごと。
※LLCを発展させたスーパーLLCがトヨタやホンダから出されている。スーパーロングライフクーラントという色をピンク色に変更した物で、寿命も7年16万キロ交換不要である。今のトヨタ車は新車から充填されており、従来の赤・緑色の普通のLLCに入れ替えるのは厳禁である(水漏れや錆びなどの不具合が発生するため)。しかし、従来のトヨタ車の普通のLLCからスーパーロングライフクーラントに入れ替えるのは問題ない(ただし、完全に抜ききる必要がある)。
※エンジンが冷えてから行いましょう。エンジン停止直後は蒸気が噴き出して危険です。火傷などしないよう注意して下さい。
 LLC(冷却水)の交換手順
ドレンプラグの位置確認
 
一般的に冷却水を排出することができるドレンプラグは、ラジエターの下部の左/右どちらかの側面に取り付けられています。
ドレンプラグを緩めて排出
 
ドレンプラグを外れない程度に目一杯緩めます。ただし、これだではチョロチョロとしか流れ出ないため、ラジエターキャップを外して内圧を抜いてやると、冷却水が勢いよく流れれ出します。あとは、完全に排出されるまで待ちましょう。
水を注入
 
ドレンプラグを絞め込み、ラジエターの注入口の口元までいっぱいに水を注入します。
エンジンをかけ循環
 
エンジンを始動し、水を循環させることで冷却経路内のすすぎを行います。この時、冷却水はヒーターコア内にも流れているので、すすぎを行うときは必ずヒーターを前回で作動させて内規循環で行って下さい。
冷却経路のすすぎ
 
すすぎは水温が上がってサーモスタットが開くまで行います。アッパホースが熱くなったらほぼ、電動ファンが回りだしたら完璧!。そこまでアイドリングさせたら排出します。これ(水の注入→アイドリング→排出)を抜けてくる水が透明になるまで数回繰り返します。
LLCの注入
 
すすぎ洗いを繰り返してエンジン内部に残った冷却水を水に置き換えたら、冷却水の総量に対する適正な比率(総容量が5Lで40%の濃度にするとしたなら2L)となるだけのLLC原液を注入後、口元まで水を補充します。この時、エア抜きプラグが設けられている車種(構造的にエアが抜けにくい部分に設置されています)はそれを外し、冷却水が漏れ出てきたところで再び締めます。なお、冷却水は水で薄める濃度に応じて凍結防止温度が変化し、通常30%〜60%の間で使用します。首都圏では一般に30%〜40%程度です。
また、ラジエータードレーンコックガスケットを用意しているのであれば、新しい物に交換しましょう。
エンジンを始動しエア抜き
 
ラジエターキャップを外したままエンジンを始動し、エアが抜け切るまで10分から15分程度(泡立たたなくなるまで)アイドリングさせます。これが不十分だとオーバーヒートすることがあるので要注意!エア抜きが完了したら減った分の水を補充します。ラジエターキャップを締めてエア抜き終了。
※車種によりエア抜きの方法が違う場合があります。取扱説明書またはボンネットのシールなどを読んで行いましょう。
※水温計やランプを確認しながら行います。ランプが付いたりラジエーターからLLCが吹き出したりしたら、オーバーヒートの危険性がありますので、すぐにエンジンを停止してください。
リザーバタンクの補充&洗浄
 
リザーバータンクには、水垢が付着しやすく、冷却水に混じって流れ込んだサビも沈澱しやすくなっています。冷却水をリザーバタンクに補充する前に、汚れを放っておくと冷却経路内にも循環してしまうため、冷却水を交換するときは取り外してきれいに洗浄すると良いでしょう。
水温計に注意しながら近所を2〜3周試運転してください、問題がなければリザーバータンクに多めに水を補充したら完了です。
LLCは「産業廃棄物」に該当。主成分であるエチレングリコールが環境負荷物質に指定されていて、回収の対象となっています。無闇に破棄することはできません。カーショップなどに廃棄してもらいましょう。
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1:エアフロセンサーの洗浄
4:AACバルブの洗浄
7:オイルキャッチタンクの取付
2:スロットルバルブの洗浄
5:パワステフルードの交換
8:ヘッドカバーガスケット交換
3:LLC(冷却水)の交換
6:エアフィルターの交換
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